形成外科専門医・指導医が在籍

当院には「日本専門医機構認定形成外科専門医、指導医」が在籍しています。

医師:平野 由美

  • 日本専門医機構認定形成外科専門医、指導医
  • 日本レーザー医学会レーザー専門医
  • 日本熱傷学会専門医
  • 日本創傷外科学会専門医

形成外科医の専門性とチーム医療

形成外科医は、皮膚・軟部組織・血管・神経など、体の表面から深部にかけての構造を再建・修復するスペシャリストです。
単に「見た目を整える」だけでなく、「形」と「機能」を同時に回復させることを目的としています。
また、形成外科医は他の診療科(整形外科・皮膚科・耳鼻科・眼科・外科など)と密に連携し、チーム医療の中で重要な役割を担っています。

形成外科医の専門性とは

形成外科医は、外科系の中でも「再建」「修復」「整容」の3つの柱を中心に専門的な知識と技術を身につけています。
皮膚や皮下組織、筋肉、神経、血管を扱いながら、欠損した組織をもとの形や機能に近づける治療を行います。
他科の手術後に残った欠損部位や、外傷・熱傷・腫瘍切除後の再建なども担当します。

形成外科医の主な専門領域

  • 外傷・やけど・瘢痕修正などの修復外科
  • 皮膚・皮下腫瘍の切除と再建
  • 顔面・まぶた・耳・鼻などの整容的形成
  • 先天的形態異常(唇裂・口蓋裂・耳介変形など)の治療
  • 再建外科(皮弁形成術・植皮術・マイクロサージャリー)
  • 美容外科・美容皮膚科領域の形成的治療

形成外科医は、皮膚・筋肉・神経・骨といった複数の組織を立体的に把握する「解剖学的センス」と、ミリ単位の精度で再建を行う「繊細な手技」を兼ね備えています。
そのため、手術跡が目立ちにくく、自然で機能的な仕上がりを実現できます。

再建医療と整容医療の両立

形成外科の本質は、「失われた組織や形態を再建する医療」です。
交通外傷や腫瘍切除後に生じた欠損、やけどによる瘢痕拘縮などに対して、皮膚・筋肉・血管・神経を再構築し、機能と見た目を同時に回復させます。一方で、整容的改善(審美的形成)も同じ技術の延長線上にあります。
つまり、形成外科医は「再建外科」と「美容外科」の両面に精通しているのです。

再建と整容の関係

  • 再建医療:欠損・変形・外傷後の修復を目的(保険診療)
  • 整容医療:見た目・バランスの改善を目的(自由診療)

たとえば、腫瘍切除後の皮膚移植で「形態を戻す」治療も、二重まぶたや傷跡修正で「見た目を整える」治療も、
いずれも形成外科医の技術が基盤になっています。形成外科医の専門性は、「見た目を整えることが機能の回復にもつながる」という医療哲学にあります。

チーム医療における形成外科の役割

形成外科は、単独で治療を完結するだけでなく、他の診療科と協力しながら「再建パート」を担当することが多い診療科です。たとえば、外科や整形外科が腫瘍を切除したあと、その欠損部の再建を形成外科が行うケースがあります。また、皮膚科・眼科・耳鼻科などと共同で、顔面や粘膜の微細な修復を行うこともあります。

他科との連携の一例

連携診療科 形成外科が担う役割
整形外科 手足の外傷・骨折後の皮膚欠損の修復、神経再建
外科・消化器外科 がん切除後の皮膚・軟部組織再建(乳房・腹壁など)
耳鼻咽喉科 顔面外傷、耳介・鼻の変形再建
眼科 眼瞼下垂・眼瞼内反症など、まぶたの手術や再建
皮膚科 皮膚腫瘍や難治性潰瘍の切除・閉鎖・移植
歯科・口腔外科 口唇裂・口蓋裂などの再建、顔面の骨・軟部組織修復

このように、形成外科は「他科の治療を完成させる役割」を担うことが多く、医療チームの中で再建・整容の専門家として重要な位置づけにあります。

形成外科専門医とは

日本では、一定の研修と症例経験を積み、日本形成外科学会が認定する「形成外科専門医」資格を取得した医師が、正式な形成外科医として活動します。
この資格は、手術件数・再建経験・学術発表など、厳しい基準を満たしたうえで与えられます。

専門医が重視するポイント

  • 傷跡を目立たなくするための縫合法(真皮縫合・形成的縫合)
  • 皮膚の張力・血流・瘢痕の方向を考慮したデザイン
  • 再発を防ぐ治療計画
  • 整容面と機能面の両立

専門医の形成外科手術は、単なる「切って縫う」ではなく、どの方向にどの深さで切るかまで解剖学的に設計されています。
そのため、同じ治療でも結果の美しさと再発率が大きく変わるのです。

看護師・麻酔科医・皮膚科医とのチーム体制

当院では、形成外科医だけでなく、看護師・麻酔科医・皮膚科医などと連携したチーム医療を行っています。
患者様の安全を最優先に、各分野の専門家が連携し、術前・術中・術後まで一貫したサポートを行います。

当院のチーム体制

  • 形成外科医:手術計画・デザイン・実施・アフターケア
  • 麻酔科医:麻酔管理・全身状態のモニタリング
  • 看護師:術中介助・滅菌管理・患者ケア
  • 皮膚科医:皮膚疾患の併発症例の診断と連携
  • 受付・医療事務:保険適用・自費診療の説明と案内

このようなチーム連携により、形成外科の精密な治療を「安全」「快適」「確実」に行う体制を整えています。

形成外科医に求められる資質

形成外科医には、外科技術だけでなく、美的感覚・デザイン力・患者理解力も求められます。
顔や体の見た目に関わる治療が多いため、患者様の希望や心理的ケアにも配慮することが大切です。

  • 繊細な技術と集中力
  • 審美的センスとバランス感覚
  • 解剖・血流・皮膚の動きを理解する科学的知識
  • コミュニケーション力と説明力

形成外科医は、機能を回復させる「外科医」としての使命と、見た目を整える「美の専門家」としての責任を併せ持つ医師です。
両者を統合してこそ、真の意味で患者様に寄り添う形成医療が実現します。

まとめ

形成外科医は、体の「形」と「機能」を再構築するスペシャリストです。
再建・修復・整容という多面的な技術を駆使し、他科と連携してチーム医療を支える重要な役割を担っています。
当院では、専門医による確かな技術と、チーム全体で支える安全な治療体制により、患者様に最適な医療を提供しています。